唾液腺とはつばを作る袋のことです。
大きな唾液腺は3種類あり、耳下腺(子供のころにおたふく風邪で腫れる所です)、顎下腺、舌下腺といいます。この他にも口の中には小唾液腺と呼ばれる小さな袋がたくさんあります。
唾液腺からつばの出口までの管が何らかの理由で詰まってしまうと、唾液腺に腫れや炎症が起こります。詰まる原因が唾石と呼ばれるかたまりであることがあります。
このかたまりが小さい場合には、自然に排出されることもありますが、ある程度の大きさですと手術によって取る必要が出てきます。このかたまりが唾液腺自体の中にある場合は、唾液腺ごと取る必要があります。
唇を噛んだり、ぶつけたりして、口唇腺と呼ばれる小唾液腺を傷つけると、作られたつばがうまく外へ出られず、唇の一部が腫れます。
これを粘液嚢胞といい、潰れるとたまっていたつばが内容液として出てくることがあります。つぶすだけでは何度も腫れることを繰り返しますので、傷ついた小唾液線と共に取ってやる必要があります。
唾液線にも良性や悪性の腫瘍ができることがあります。
つばの出が悪くなることにより、口の乾きを感じる状態があり、口腔乾燥症といいます。
原因はさまざまあり、シューグレン症候群という病気でつばが出にくくなる場合や、服用している薬の副作用、持病の影響、放射線治療の後、寝たきりや全身状態が悪化している状態などです。