健康の維持には、しっかりと睡眠をとることが重要ですが、熟睡ができなかったり、日中に眠くて困る、といった睡眠障害がある人は20%にも及ぶと言われています。
中でも睡眠時無呼吸症候群は、1〜2%を占め、日中の眠気による仕事能率の低下や、交通事故、などさまざまな障害をもたらします。
睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に10秒以上の無呼吸の状態を繰り返す疾患で、肥満、上気道の形態、姿勢などが原因で舌がのどのほうに下がることで気道が狭められ、呼吸が妨げることで起こります。
無呼吸状態を続けることにより、脳血管障害や心疾患を併発するとも言われています。
また、無呼吸とまでいかないまでも、気道が閉塞すれば、いびきの原因となり、熟睡の妨げになるばかりか、家族や同居人の睡眠を障害することになります。
さまざまな治療法がありますが、当科では、スリープスプリントというマウスピースのような装置を作製して、治療を行っています。
スリープスプリント
睡眠時に下顎を前方に持ち上げるように作製されたマウスピース様装置で、これを装着して就寝することにより舌を持ち上げ、舌後方の空間を広く開け、気道が広がり、無呼吸やいびきを防止します。このスプリントは、以下医療機関で検査の上、睡眠時無呼吸症候群と診断され、当院での作製を文書で依頼されたもののみが保険適応となります。